2008年05月13日

DJ mix

http://www.krakcast.com

先月の「Krakhouse#2」でのDJを録った生もの。
ミックスやライブセットは実は去年あたりから地味に録り溜めていて、都度自分の足跡というか、そのときにダンスフロアで見えた顔が思い出されたりして、自画自賛ではあるけど毎回聴くのが楽しみでもあるし、また、DJでどんな感情を喚起させられるかという可能性を、最近は今一度追ってみたいという気持ちも強くなってきた。

自分がDJという役割に驚かされ、クリエイティブで魅力的に思い始めた時から、もう13、4年近く経った。13、4年と言ったら、ピストルズが解散してから、ニルヴァーナが解散するまでくらいの時間軸だ。自分も含めて、マイ・ブラディ・ヴァレンタインとか、ラリー・レヴァンとか、リアルタイムでライヴ体験していない世代が今クラブに沢山いる。そんな歳月が経った今でもDJという立場は、心を驚かせたり、体を動かせたり、出来ているのだろうか? 

正直に言えば、大半のDJが10云年前から進歩していないし、進歩したのはテクノロジーと回っているレコード(もしくはCD、PCDJソフトのコントロールディスク)の曲がほとんどだと思う。

では、最新のテクノロジーと最新のトラックを使えば、誰でもクリエイティブで刺激的なDJが出来るのか?それも違う気がする。テクノロジーが進歩した分だけ、「便利に」DJができるようになった「だけ」なのでは、と思う時もあるし、現に、最新の機材を題打ったDJのギグは、大抵前振りほどの興奮は感じられない。テクノロジーが単なる飾りに感じられる一幕もある。

PCを使ったライブにしたって、10年後には当たり前になって、今のままじゃ、俺のライブセットなんて誰も面白がらないと思う。グリッドに沿ったループフレーズがどれだけ複雑に絡み合っても、楽器対楽器、演奏者対演奏者のインプロビゼーションに匹敵するほど、創造的で偶発的かといえば、そうではない。

決してPCでのライブよりもDJが素晴らしいとか、PCライブの方がDJより革新的だとか、そういう事が言いたいわけではなくて、DJの多くは、歓喜と躍動を、長時間に渡って聴衆に届ける最良の方法なのにも関わらず、なんとなくそのユニークな立場に浮ついたまま、物凄い年月の間、保守的で居てしまったように思う。

幸い、PCでのライブも、DJも、まだまだ可能性を秘めているとは思う。それに必要なのは、技術的に複雑なことをするとか最先端の機材に囲まれるということでなく、パフォーマーの意思や感情が垣間見えるもの、または聴き手の意思や感情を能動的にさせる、もしくは両者の相互作用に意識を向けるべきなんだと思う。あと、ハイプの言うことは聞かないこと。前評判なんて、信じるな。

誰でも最初はDJでないし、音楽家でもないし、玄人でもないわけだから、その初期衝動ってやつを、いつでもチャンスがあれば、喚起させたいわけです。

前置きが長くなったけど、今はそんな事を考えながらDJしてます。勿論自分にしても、具体的に革新的な事をしているなんて思えないけど・・・その初期衝動を、忘れずに、誰かに喚起できれば。上のmp3は、その小さい破片。大きい破片も、都度公開します。

パーティで会いましょう。
posted by gonno at 16:15 | Comment(4) | TrackBack(0) | talk to myself
Re:
テクノロジーの進化で、手先が不器用だけど、表現したい事が沢山ある人に未来が開けたかなと思います。シンセやDAWが楽器から開放してくれたように。ただ、方法論で解決するようなスタイルは、長続きはしないかも。
生楽器の躍動感/感動とダンスミュージックは少し違っていて、ダンスミュージックは、体を動かす事、そこからくる気持ちよさにつきると思います。それを最初に提供したDJは、いつまでたってもその人のトップDJだと思います。なかなか難しいのは、前評判を信じない事。テク○ークにある音楽が今のテクノだ!みたいなことを言うハイプな店員の言う事を。
けれども、前評判を信じないで音楽が聴けるような「最初から骨太なリスナー」っていうのはいないと思います。どちらかといえば、今でも評判を気にして、その差がわからず遊んでいる人達が多いのでは?パーティにくる目的が音楽である必要も無いのでそれを責める事はできないと思いますが、最初はgonnoじゃないと思うけど、gonnnoの良さがわかるなら、それはだいぶダンスミュージックの気持ちよさがわかってきたね!って感じでしょうか。それでもそれは通過点で更なる音楽の喜びは、毎日そこら辺に沢山あるのが望ましいようにも思います。何にも束縛されないで音楽が聴けるようになったとは今も思えないけれど、前よりは束縛の無い耳で音楽を聞いていると、いろんな共通点が見えてきている気がします。そこが今一番楽しいです。例えばリズムはこの世の全ての要素から生まれているような。
Posted by rara at 2008年05月13日 17:03
>raraさん

とても密度の濃いコメント、ありがとうございます。嬉しいです。

DAW等のテクノロジーの進化のお陰でお金をかけずに、例えば僕のように自宅でダンスフロア向けの音楽をつくれるような時代になった事に関しては、本当に良い時代に生まれたと思います。

raraさんの仰る、「音楽の喜びは、毎日そこら辺に沢山あるのが望ましい」という意見に僕も賛成です。音楽はどの角度からでも、どんな人たちにとっても魅力的であって欲しいというのが私見なのですが、最近どうも、クラブに行く先々で、選民主義的な雰囲気のパーティに当たってしまって、音楽的に楽しいというパーティに出会えず…それでこんな拙文を書いてしまったわけです。

ただ、raraさんが書かれたコメントを読んで思ったんですが、その選民主義的な雰囲気にアンチで居ても、よりそれを助長させるだけなのかもなぁ、等と考えたりします。なのでこのコメントは大変嬉しいです。ありがとうございます!誰もが、自分が好きだと感じたものが、好きなものだと思えるようになると良いですね。

これからも、ご感想いただければ幸いです。
Posted by g at 2008年05月13日 18:36
返信どうもありがとうございます。

最近、おもろいと思えるパーティが少ないんですね。東京は来日ばかりで、シーンはつまらないと思います。4年くらい東京を離れて思いました。クラブもファションショーな感じで、地元はイバラキ感が気持ちを盛り下げるというか。。渋谷・六本木とかですから、仕方ないのですが。。最初は何でも楽しいのになかなか難しいもんです。
terraさんのmyspaceでyoutubeのインタビューをみて、gonnoがんばれ!って思っていますので、がんばってください。

ところで新しいスピーカーですが、設置とかはどうされてますか?音質はマスタリングでだいぶ変わってしまうので、そこまでやるぞ!という感じでしょうか?
Posted by rara at 2008年05月15日 16:21
ありがとうございます。

ダンスフロアに常に新しい発見があるよう、がんばりたいと思ってます。て、なんだかマジメ発言ですが。はは。もっと楽しくしていきたいなという。

確かに最近は海外アーティストばかり紹介されていて、日本人アーティストがもっと紹介されるべきだろうという視点から、http://www.krakcast.com/を始めたんですね。シーンがもっとフラットになったらいいなと思ってます。


スピーカーの設置はほんと、トライ&エラーな感じです。インシュレータを敷いていれば音が良くなるだろうと思っていた時期もありましたけど、実際に出音を比べて、結果聴こえたい音が聴こえない場合は取り外したり、吸音材にしても、必要ないと判断したら外して調整してます。BM6Aに関してはバスレフポートが背面にあるので、壁際に設置していないうちの環境では、若干低音が見え辛いかなという感じです。ただ以前のKRKのスピーカーよりはよく音が見えるので、その分レコーディングとミックスは早くなりました。

マスタリングはやはりかなり専門的な分野なので、僕自身がファイナルマスターを仕上げる場合でも、いつも自信ないですね。。。今度のPerc Traxはたまたま自分が仕上げたファイルがいい感じだったので、そのままカッティングしてもらってますが、10月くらいに出る予定の他レーベルからのものは、外部マスタリングになると思いますよ。

2ミックスにする際は、一度アナログに出して真空管プリアンプを通して、もう1度デジタルに戻し、最後にプラグインのリミッターで足並みを揃えてます。UAD-1のプラグインは、おすすめできます。

Posted by g at 2008年05月19日 12:03
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